2017年4月27日木曜日

BT3-2017/3/12

こんにちは〜スタッフのりょーすけです! 

北海道のFTM/X・「女性」であることに違和感のある、10代20代限定のイベント「BRAVE TRANS」3回目が3月12日に開催されました!1ヶ月ぐらい経っちゃったんですが、内容を報告します!

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BT3-2017/3/12

3回目の今回は、19歳のぜんちゃんに話してもらいました。今は札幌の寿司屋さんで寿司職人として働いているぜんちゃん。「え?男として働いてるの?」「そうです。面接の時も男として採用してほしいって言って採用されてるんで」そんな感じのぜんちゃんです。今回の参加者は8名、そのうち2名が高校生でした。高校生が毎回来てくれてるんで、ぜひ中高生のみなさんもどんどん参加して下さいね〜。

というわけで、話してくれた原稿をもとに、ぜんちゃんのライフヒストリーを紹介します。

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無認可保育園に通っていたころ、その保育園では、『女の子らしくしなさい』と言われることが多く、遊びなどにおいてそれを強要されたそうです。一人称が「ぼく」なことや、「ぼくは男の子だよ」と言うことに対して、しかられたりや暗い所に閉じ込められたり(!)などの虐待があったとのこと。ひどい!

そんな様子を見て、幼稚園に入る時にお母さんが「この子は、好きなヒーロー(アンパンマンやドラえもんなど)が一人称『ぼく』なので、一人称の否定は一切しないでください」「アンパンマンやドラえもんになることに憧れている子なので、どんなときも『あなたは女の子だから』とは言わないでください」と言ってくれたそうです。なんて素敵なお母さん!と思ったら、ぜんちゃんが「母親、FTXなんですよね」と。おお!そうなんだ!それでぜんちゃんの気持ちを素直に受け止めてくれたんだねぇ。

ぜんちゃんが自分の気持ちを話しだしたのは、2歳半ぐらいのころ。「僕は男の子だからスカート着ないんです。男の子はスカートははかないものなんだよ」 と親に諭すように言っていたそうです(笑)。他にも「男の子はスカート着たらおかしいんだよ」 「男の子の髪は短いものなんだよ」 「キティちゃんは女の子のおもちゃだからイヤ」 「男の子をほめるのは『かわいい』じゃなくて『かっこいい』って言わなきゃダメなんだよ」 など、ぜんちゃんが託児所の子どもや本から得た「男の子の常識」を親に教えてあげようとしていたそうです。

ちなみにお母さんは、ぜんちゃんが自分が男の子だと言ったことについてはそれほど気にしてなかったけど、「男らしさ女らしさ」のカタに自分をはめ込むような生き方になったら大問題だと思っていたようです。すごいなぁお母さん。

一方、お母さんの祖父母の家に行くと「女の子なんだから◯◯しなさい」と言われることがあったとのこと。特にお祖母さんは「ぜんちゃんは女の子」というこだわりがあったようで、ぜんちゃんが男の子だよと言っても屁理屈だと思われて、怒られていたそうです。

小学校に入ったぜんちゃん。サッカー少年団に入ったりする活発な子どもだった一方で、髪がひざより長かったそうで(!)、クラスの中で一番男っぽい女子は誰かという話題になって、髪が長いからという理由で選ばれなかったのがすごく悲しかった、と言っていました。え?なんで髪を切らなかったの?ってりょーすけが聞いたら「小さいころは『男は短髪じゃないとダメだ』って思ってたんですよねー」「うん」「だけどその考え方をしてるうちは切らないってことになってたらしいんですよ」「へぇー!」なんだか理由がすごいです(笑)。でも伸ばしてるとちやほやされてたらしくて、長い髪が気に入ってたとの事でしたよ。そしてなんと振り回すと武器にもなるという!!すげぇ!!そんな理由で!!!

さて、中学生になって、通っていた学校にはパンツスタイルの制服もあったのに、お母さんに「もうちょっと格好よく着こなせるようになってからにしたら?」と言われ、結局スカートで3年間すごしたそうです。この話をしたら、参加したみんなに「もったいない!!」と言われてました(笑)。

ところが中1のときに、学級担任に「将来寿司職人になりたい」と夢を話したところ、「お前は女だから寿司職人になんてなれるわけがない」と全否定されたそう。他にも性別によって子どもを分けるような考え方の担任だったようで、それが理由でぜんちゃんは中学生の間、不登校を繰り返します。

高校は、私服単位制高校に入学。ここでは自由な雰囲気でかなりのびのびと過ごせたようですが、まだ他の人には自分の事を話していませんでした。3年生になってようやく担任の先生だけにカミングアウトしたとのこと。3年生までは「女性」としていやいや受けていた健康診断も、4年生になって耐えきれず、保健の先生にもカミングアウトして、別室実施にしてもらったそうです。

そのころからは、ぜんちゃんも自分の要望を学校に話せるようになって、たとえば、すべての教科担任に、ぜんちゃんを呼ぶ時の二人称を「さん」付けから「くん」付けに変えてもらったりしたそうです。でも、体育は女子の側に入ってやっていたとのこと。ほとんど男女で一緒に体育をやってたそうですが、たまに女子だけになると苦痛だったとのことでした。更衣室は2年生になってからはほとんど使わず、体育の日はジャージで登校してたそうですよ。

就職活動では、「できれば男性として扱ってほしい」と履歴書に書いたところ、今の会社に就職。男性として、念願の寿司職人になって4月で2年目に入ります。「会社の人はぜんちゃんのことをみんな男だと思ってるの?」とりょーすけが聞くと、「会社の社員で関わっている人はおそらくみんなFtMと知っているが、外部のひとへはもらさない約束になっているため、知らない人もいるんじゃないか」とのことでした。

会社で男性として扱われる約束をしてから、ぜんちゃんの親族たちが、ぜんちゃんを男性として扱おうとしてくれるようになったそうです。 なかでも祖母は「女の子なんだから」がいままでは口癖のようだったのに「日本男子として」「男子の本懐だねっ」などと言って、紳士服の和服をプレゼントしたりしてくれたとのこと。なんだか極端な感じですが(笑)、何はともあれ、よかったですね。

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ぜんちゃんのライフヒストリーを聞いたあと、参加者のみんなで自己紹介をしたり、どんな話をしたいかを聞きました。

今回参加者に高校3年生が2人いたのですが、そのなかの1人から「4月から新しい環境になるんだけど、自分のセクシュアリティをどう伝えたら良いか悩んでいる」との話が出されたので、みんなでその話を中心にフリートークをしました。

みんなに一斉に話すのはむずかしいし、会う人会う人にいちいち一から説明するのも…とのこと。うーんとみんなで考えて、「自分のことを紙に書いて配ってはどうか」とか「学校に、自分のセクシュアリティで影響するところを配慮してもらう(たとえば『身障者用トイレ』となっているのを『多目的トイレ』にしてもらうなど)」という意見が出されました。他にもみんないろいろな意見が出されて、楽しいフリートークとなりました。参加してくれたみなさん、ありがとうございました!

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さてさて、次回のBRAVE TRANSは、5月14日(日)14時から17時まで、いつもの「7丁目のママ(南5西7第一ファミリービル1階・電車通りローソン向かい)」をお借りして開催します!参加費500円(高校生以下300円)です。事前申込はいらないので、直接会場へ来て下さい。

次回ライフヒストリーを話してくれるのは、大学生のFTM、たっかさんです!2月のLGBT成人式で「成人の辞」を読んだ、今をときめくたっかさんに話してもらおうと思ってます。次回もみんなで楽しく交流したいと思うんで、参加よろしくお願いします!!